皆さんこんにちは!
合同会社Sunflowerの代表社員を務めています、鴇田陽介です!
毎週恒例noteの更新です!
福祉のジョブズを名乗るくらいですので、僕はIT関連の物やWEB関連のものが大好きです。特に、福祉組織への導入や導入後の運用・教育が僕のコンサルでもよくあるご依頼の一つです。
いくつかご相談をいただく中で、かなーり間違ったICTの導入の仕方をしている事業所さんが多く見受けられています。
なので、今日はそんな過去の経験から、福祉事業所がICTを導入する時に注意すべきポイントや、実際の導入する際のステップについてお話していきたいと思います。
1:福祉×ICTの基本的な考え方
このお話を進める前に、まずそもそも「ICTとかITとかって何?」を簡単に説明しておきます。
①ICT・IT・DX→…それなに?
簡単な用語集だと思ってご覧ください。
IT(information technology)
日本語では情報技術と言われ、主にコンピューターやインターネットを使った情報処理に関わる技術全般のこと。
要するに、PCやインターネットなどの情報機器全般のことを指します。
ICT(Information and Communication Technology)
日本語では「情報通信技術」と言われ、様々な解釈がありますが、一般的にはITの技術を使って通信したり情報のやり取りをすること(コミュニケーションをとること)を指します。
つまり、ITの技術を使って、色んな人達とやり取りをしたり、仕事をしたりすることを指します。
DX(Digital Transformation)
デジタル技術を社会に浸透させて人々の生活をより良いものへと変革することを指します。一言で直訳すると「デジタル変革」といったような意味になります。
つまり、デジタル技術を使って、既存の価値観や枠組みを根底から覆すような革新的なイノベーションをもたらすものを指します。
これらは基本的な考え方であると同時に、基本的な用語としてご参考下さい。
②ICTは”ツール”や”手段”。その先の目的を明確化すること。
さて、もう一つ抑えておきたい考え方として、「ICTやDXはあくまでも”ツール”や”手段”であるという点です。
僕はコンサルタントをしているので、よく頂くご相談に「新しいICTツールを導入したい」とか「新しいシステムを導入したい」といったお話をいただきます。
その際に、私が反対するときは、その先の目的を明確化できておらず、ツールやシステムを導入することがゴールとなっているときです。
「組織内の何かを改善したい」→「その解決のためにこのツールが絶対必要」という順番で考える必要があります。
この順番が逆になると、「ICTシステムを導入したけれでも、誰も使わない」などと言った状況になってしまいます。
まず何を解決したいのか?
その目的意識を明確にしましょう。
2:福祉×ICT(DX)でやってはいけない間違い
さて、基本的な考え方を書いた上で、よくやってしまっている間違いの事例をお話していきましょう。
前述した通り、僕はコンサルタントとしてこういったIT導入のご相談をよくいただきます。
その際に、これから書くような間違いを犯しているケースを何度も目にしてきました。
これからITの導入を考えている方はぜひ、しっかりとご拝読下さい。
①新しいWEBサービスを事業として行う。
最初に僕が「絶対やめてくれ」と思うのが、新しいWEBサービスを急に運用しようとすることです。
これ、以外に多いんです…。
今までITを何も導入していなかったのに、急に新しいWEBサービスを開始しようとする。
それも、かなり大掛かりなものを…。
これはIT導入どうのこうの以前のお話だと思いますが、まず上手く行かないのでやめておいたほうがいいです。
もし、どうしても新しく始めたいのであれば、そういった知識や経験を持っている外部の方に参入してもらうことが必要です。
「自団体や自分の事業所の中に詳しい人がいるからその人に担当してもらう」
そんなことを仰る人もいるんですが、それもやめておきましょう。
理由としては…
◯WEBサービスはそれ一つで会社を創ることができるくらい、素人とプロとの間に大きな差が生まれるものです。少し知っている程度では、事業化はもちろん、他との差別化も難しいです。
◯前述の通り、それ一つで事業化できるほど、タスクが満載になるものです。本業の片手間で行えるものではありません。もしどうしても新しいWEBサービスを展開するのであれば、専従で行える部門を設立するところからになってしまうと思います。
◯WEBサービスは、しっかりしたものを作ろうとすればするほど、先行投資の金額やランニングコストも大きくなります。最低でも数百〜数千万は必要になります。事業リスクとしてはとても大きい部類になるものですので、実施するにも慎重な検討を重ねる必要があります。
なので、「導入のついでに新しいWEBサービスを始めちゃおう!」と言う考えは今すぐ捨て去りましょう。
②流行のサービスに食いつく。
つい最近、chatGPTがニュースを賑わしました。
ほぼ毎日、新しいサービスがリリースされ、中には話題になるものも多くあります。
もちろん、それらのサービスは優れているものがいっぱいあります。
しかし、問題は「どれほど有名で聞いたことがあるか」ではなく、「自身の組織が抱えている課題に対してどれほど明確な解決策とすることができるか?」の点です。
導入するサービスは、何度も検証を行い、目的を達成するために適切かどうかを確認した上で導入することが必要です。
この際にも、可能であれば、外部の詳しい人材にアドバイスを貰ったり、コンサルをして貰う形を取ることが最適だと思います。
「何がいいか?」ではなく「何があってるか?」で考えましょう。
③アレルギー反応を予想していない。
これは特に福祉現場や教育現場にIT、ICTの導入をするときによく起きます。
正直、導入が失敗してしまう原因の中で一番多いのがこれだと思います。
ICT関連の新しいシステムなどを導入しようとすると、決まって保守的な方々から反発を受けます。
「今までの通りの形のほうが良かった」
「PCは使えないから紙のままであってほしい」
「新しいことを覚えるために業務負担が増加する」
こんな理由で、新しい物への抵抗感が生まれます。
この減少を「アレルギー反応」と僕は呼んでいます。
このアレルギー反応をいかに抑えられるか。
これが導入の一番の肝になります。
「新しいものは嫌だ」という人の気持ちを考え、適切な対策を講じましょう。
3:会社のICT化を考えるときにまずすべきこと!
さて、最後にどのようなことを注意してICT化を進めるかを考えて行きましょう。
今まで多くのパターンを見てきた中で、僕の中では3つのポイントがあります。
①ICT化はスタッフの業務効率化から取り組もう!
「ICT化をしていくにあたって、まず何から手を付けたらいいのか?」
よく聞かれますが、僕の回答としてはスタッフの業務改善・効率化から進めることがベストだと思います。
まず作るべきは「ICT化を受け入れられる雰囲気」です。
この雰囲気ができていなければ、どのように優れているツールでも導入することは難しいでしょう。
従業員の方々の空気作りのために、業務のICT化に関して取り組んでいくことが良いと思われます。
- 普段紙で書いている書類をPCやスマフォで書けるようにする。
- 就業規則などの書類を紙ベースではなく、クラウド上でデータベースで見られるようにする。
- 会議をzoomでの参加OKにする。
などなど、こんなところから取り組まれてみてはいかがでしょうか?
②アレルギー対策を行おう!
前述したとおり、スタッフからICTアレルギーが起きるときがあります。
事前にアレルギー対策を行っておきましょう。
ポイントとしては…
- 事前にキーになりそうな人に「今度こんなの導入しようと思ってるんですが分かりづらいところとかありますか?」など事前交渉を行っておこう!
- マニュアルの整備、定期的な説明会を開催しよう!
- 懇切丁寧に説明した上で実際に使ってもらい「あ、便利かもしれない」と思わせよう!
と、こんなポイントです。
「上が決めたことだから守るように!」は絶対NGです。
めちゃくちゃ丁寧にランディングしましょう。
③計画性と外部の人間を入れよう!
最後に計画性と外部の知見を取り入れましょう。
社内のICT化は、かなり長期間のプロジェクトになることが多いです。
そのため、ロジカルに組まれた計画性が必要になります。
時間とタスクを明確化された計画を準備しましょう。
また、できることならば、社内の人間だけではなく外部の人間を入れましょう。
上記に記載した各種ポイントを実行する際には、客観的な視点が必要になるのと、ある程度ICTに精通した人間の力が必要になります。
僕のようなコンサルタントや、ITの専門家の知見を多く取り入れられるように、外部の人間を入れましょう。
4:まとめ
最後までご覧頂きましてありがとうございました!
今後の福祉業界においてICT化は避けられない課題です。
「いつかはしなければならないもの」ではなく、「今すぐにしなければならないもの」なんです。
僕の運営しています合同会社Sunflowerでは、Fuku TECH」というICT化に関するコンサルプランも準備しております。
Fuku TECH | 合同会社Sunflower 合同会社Sunflowerは、「子どもたちが”ありがとう”と言ってくれる世の中を創る」をビジョンに掲げ、新しい形の福祉事業 sunflowerofficial.net
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5:おまけ
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