#17 自閉症スペクトラム障害ってなに?〜ASDの僕から見える社会〜

福祉のジョブズを目指す社長のつぶやき

皆さんこんにちは!
合同会社Sunflowerのyousukeです!
毎週恒例のnote更新です。皆さんこんにちは!

今日は自閉症スペクトラム障害(ASD)について書いていきたいと思います。
僕自身がこの障害の診断を持っていて、支援者としても多くの子どもたちに関わっています。

その経験や今まで生きてきた中で感じたことを、当事者の僕から見える景色を交えて書いていきたいと思います。

1:自閉症スペクトラム障害とは?

自閉症スペクトラム障害(通称:ASD)とはなにか?
僕のように日頃から発達障害児支援を行ってる人間にとっては聞き慣れた言葉ですが、普段から関わりのない方々にとっては、「何のことだ?」と感じられる方もいらっしゃるかと思います。
なので、最初に「自閉症スペクトラム障害とはなにか?」を書いてみたいと思います。

①自閉症スペクトラム障害とは?

「自閉症スペクトラム障害(Autism Spectrum Disorder: ASD)」は、対人関係が苦手・強いこだわりといった特徴をもつ発達障害の一つです。
自閉症スペクトラム障害には、対人関係やこだわりの特性がきわめて強い状態だけでなく、これらの特性が少しでもあることによって生活に支障を来し、福祉的・医療的サポートが必要な状態まで幅広く含まれます。最近の調査では子どものおよそ20~50人に1人が自閉スペクトラム症と診断されるともいわれています。男性に多くみられ、女性の約2~4倍という報告があります。

どうして自閉スペクトラム症になるのか、その原因は不明ですが、生まれつきの脳機能の異常によるものと考えられています。

https://www.smilenavigator.jp/asd/abc

簡単に自閉症スペクトラム障害についてまとめてみました。
自閉症スペクトラム障害は脳機能の生まれつきの障害です。
もちろん、子育ての仕方や子育て環境(シングルマザー・シングルファザーなど)は基本的に影響しません。
※長期間の苛烈な虐待などの特殊なケースは除きます。

②自閉症スペクトラム障害(ASD)の行動特徴

自閉症スペクトラム障害には主に3つの行動特徴があると言われています。

(1)社会的相互交渉の質的障害
   
視線が合いにくいことや、相手との情緒的交流が少なかったり避けた
   りすることがあります。人の表情や雰囲気を察して、それに沿って行 
   動することが不得意です。
   また独り遊びが多く、他児と一緒に遊ぶことが苦手です。楽しみを分
   かち合ったり、他の人への興味が薄いこともあります。
(2)コミュニケーションの質的障害
   言葉発達が遅れてなかなか言葉が出なかったり、質問されてもオーム
   返しに答えたり、話の流れがわからず言葉を字義通りにとらえてしま
   うこともあります。抑揚なく一本調子で喋ったり、ジェスチャーが乏
   しいこともあります。意志の伝達方法として言葉や身ぶりを上手に使
   えないのです。
(3)常同的・反復的な行動、関心、活動
   
図形や記号に興味をもって夢中になったり、回転するものに強い興味   
   をもったりします。こうしたことに没頭して気持ちが切換えられない
   こともあります。また同じパターンで行動することを好みます。例え
   ば気候に関係なく同じ洋服を着たがったり、同じ道順などにこだわっ
   て柔軟に変更できないことがあります。

これらはあくまでも一般的な特徴です。
もちろん一人ひとり違いますし、タイプによっての違いや個人差も激しいです。

③”スペクトラム”という考え方

ここで一つ言葉の解説を入れておきましょう。

日頃から発達障害に関わっていない方の中にも、「自閉症」という言葉は知っているという方も多いと思います。
対して、「自閉症スペクトラム障害」と聞くと、「何じゃそりゃ!?」となる方もいらっしゃると思います。

この言葉は診断基準の変更に伴って、使われるようになった言葉です。
以前は、自閉症の特性をもつ障害は、典型的な自閉症に加え、特性の目立ち方や言葉の遅れの有無などによって「アスペルガー症候群」「特定不能の広汎性発達障害」などに分けられていました。
典型的な「自閉症」は、言葉の発達が遅れ、相互的なコミュニケーションをとるのが難しく、「アスペルガー症候群」では言葉の遅れがなく、比較的コミュニケーションが取りやすいという特徴があります。
一方で、これらの障害では対人関係の難しさやこだわりの強さなど、共通した特性が認められます。
そのため、別々の障害として考えるのではなく、虹のようにさまざまな色が含まれる一つの集合体として捉えようとするのが「自閉スペクトラム症(自閉症スペクトラム障害)」という考え方です。
治療の基本的な考え方は共通ですが、一人ひとりの特性を理解したサポートの重要性が着目されるようになってきています。

https://www.smilenavigator.jp/asd/abc/

以前の診断基準では、「自閉症」「アスペルガー障害」「広汎性発達障害」など複数の障害名がありましたが、それらを統一するのと、明確な区切りを入れるのではなく、緩やかなグラデーションのように考えるのがスペクトラムの考え方です。

2:僕自身の経験から…

さて、ここまでは一般的にいわれる自閉症スペクトラム障害についてお話をしてきました。

ここからは、僕自身の経験から話してみたいと思います。

①診断を取った理由

前述しましたが、僕は自閉症スペクトラム障害の診断を持っています。
幼少期から周りの人となにか違うという感覚は持っていましたし、仕事でASDの子どもたちにもお会いしますので、「多分そーだろーなー」とは思っていましたが、特に診断の必要性も感じなかったので、診断を取ることはありませんでした。

そんな僕が、診断を取ろうと思った理由は次の3つです。
(1)はっきりさせることで自分の仕事の幅が広がると思った。
(2)自分が関わる子どもたちがどのような流れで診断を取るのか知りたい
   くなった。
(3)自分の息子がASDの診断を持っていて、そろそろ思春期なので、障害
   についても受け止め始める時期。近くにモデリングとなる人間として
   いたかった。

そんな考えから、去年の10月頃に診断を取りに行き、12月に診断がおりました。
結果はASDとしての診断がしっかりと出ました。

②診断が出てみて感じたこと

「診断が出てみてなにかかなんじたことはありますか?」
時々こんな質問を受けるんですが、これ困るんですよね…。

答えは「特に無し。あえて言えば、”あー、ですよね”です。」と答えています。
特に嬉しいという感情も、悲しむというような感情も何もありませんでした。
もとから、自分のアセスメントを取っていくとそれ以外の可能性はないだろうなと感じるほどの感じでしたので…。

③振り返ってみて…。

診断が出てから、自分の人生を振り返ってみました。
僕の人生を一言でまとめて見るなら「大器晩成」?が当てはまりますかね?(そーいえば、昔占い師にも言われたことがありました)

一番辛かったのは小学生〜中学生くらいの頃でした。
この頃のことは別の記事にまとめているのでそちらをご覧ください。https://note.com/embed/notes/n1619205a6a7f

高校、大学、社会人となり、自分で自分の生きる世界を選べるようになってから、僕の人生は花開いたように感じます。
社会人になってからも、社会福祉法人→ベンチャー企業→NPO→独立といくつか働く場所を渡り歩きましたが、自分を縛るものが少なくなり、自分で生き方や働き方を選べる環境になればなるほど、生きることは楽になりました。

今では、この特性に心の底から感謝しています。
この特性を持っていなければ、僕は今のようなスリリングで毎日をワクワクする日々を生きることはできなかったでしょう。

辛い、挫折経験もありました。
でもそこから何かを獲得し、そこから這い上がることもなかったでしょう。

僕は自身のことを障害者とは思っていません。
だから、「当事者」と言う言葉を使うことも殆ど無いです。

かといって、ASDのことを個性という気もありません。
世の中には、このASDという特性で、日々苦しんでいる方もいます。
それを「個性」と言ってしまうのはいささか乱暴だなと感じます。

じゃーなにか?
僕はあえて定義してないです。
なんでしょう、「ただそこにあるもの」と考えています。

ASD的な特徴も含めて「鴇田陽介」だし、でもそれ以外の部分もいっぱいあるし。
他の人に迷惑をかけてしまうことや、僕自身が生きづらくなることに関しては最大限の対策を取って、上手に生きています。

だから、「ただそこにあるもの」
なくそうともしないし、そのままの僕として受け入れてます。
「あるんだから、しゃーないじゃん」と考えている感じですね

そんなふうに思えるようになった理由は次の章で。

3:36年生きてみて、16年支援をしてみて

僕が自分の特性を、前述のように前向きに捉えられるようになったのにはいくつかのポイントがあります。
最後にそのポイントを書いてみようと思います。

①ある時、自分の特性に正面から向き合った

前職の頃でしょうか。
幼少期に比べると楽に生きられるようになっていましたが、それでも色んなトラブルがありました。

ほんとに、地獄に突き落とされるようなことが何度もありました。
そんな中で、僕は自分の特性と徹底的に向き合いました。

何が得意で何ができなくて、どのように生きていきたいのか?
どのようにすれば苦手なことを補えるのか?
補えなければどのように受け止めていくのか?

そんなことを何度も考えました。
この「逃げないで向き合った経験」は言葉にできない成果を得れたと思います。

「俺は俺なんだ。カッコつけたって仕方ないし、装っても仕方ない。けど、その”俺が俺”を貫くために、周りの人に迷惑をかけることはダメだ。その部分だけどうにか補える方法を見つけよう」

こんなふうに考えるようになりました。

②専門家として知識をつけた

もう一つ僕が幸運だったのは、発達障害児の支援を行う中で自然に専門知識を身につけれたことでしょう。

一般的に広がっている知識だけではなく、その行動の原因や脳機能で何が起きているのか、自分の行動のコントロール方法など、支援者の立場で身につけることができ、それを自分にも活かす事ができていました。

そうすることで、少しずつ、自分の特性をコントロールできるようになりました。

③自分の得意な世界で生きる選択をした

これ、いちばん重要だと思っています。
特性はどれだけ工夫してもゼロにはなりません。
その特性を持ったまま、一番楽に、楽しく、能力を活かして生きていける世界を見つけることが重要です。

僕で言えば…
(1)組織の中で生きていくことは難しい
(2)自分の考えでできる限り進めたい
(3)多くの人間と器用にコミュニケーションを取ることはできない
(4)合理的な時間の使い方以外は嫌だ

こんな特性があります。
そのため、一般の会社とか、特にルールの多い環境で仕事をすることは難しいです。
できないことはないけど、ストレスのたまり方が比ではないです。

なので、起業して、自分ひとりや数少ないスタッフと一緒にやっていくことが僕にとっては一番楽で、活躍できて、生きやすい選択肢なんです。

この「自分が生きやすい世界で生きること」は一番大切なポイントだと思います。

④自分の特性にあったパートナーを見つけることができた

最後に、妻に出会えたことが僕の中での一番大きなポイントです。
僕の特性を理解して、僕の最大の支援者であり理解者です。

僕が動けない時、僕の心が持たない時、僕が意見を聞きたい時、僕を止める時、様々な部分で妻が役割を担ってくれています。

僕が会社を辞めて独立したいと言った時、「あ、うん。いいと思うよ。あなたならできるもん。てか、もっと早くすると思ってたのに」と、あっけらかんと笑顔で言いました。

僕が一生この人を守り抜くと誓った瞬間でもありますね。
※ちなみに結婚数週間前の話です。

自分の最大の理解者を見つけましょう。

4:まとめ

最後までご覧頂いてありがとうございました!

僕なりにASDという特性を持って生きてきた景色をお話しました!
少しでも誰かの参考になっていただければ幸いです!

では、今日はこの辺で!
また来週お会いしましょう!

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